「夕刊フジ」2008 年 2 月 7 日付
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株を始めて約 7 年、まともに家から出ていません。
取引時間以外は、インターネットしているか、テレビや漫画を見ているだけ。
これでも小学生のころは少年野球、中学・高校は短距離走をやっていて、日焼けした健康的なスポーツ少年だったんですけどね…。
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天才とは 10 億円の資金を 1000 万円と同じ感覚で動かせる人だと思っていたころは、10 億円が夢の数字でした。
でも、3 億円を超えたあたりでだんだん感覚がまひして怖くなってきました。
いまの僕の中での天才の定義は、「500 億円を 1000 万円と同じ感覚で…」ですかね。
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当時(有名私大法学部在学中)は、いまのような生活などまったくイメージしていませんでした。
コミュニケーションが苦手なので、普通に卒業してマッサージ師を目指していたと思います。
僕、マッサージが得意で、昔から「うまいうまい」ってほめられていたんですよ。
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億の金額を毎日運用していると、もうかるときは大きいですけど、損するときもアッという間。
この精神状態は本当にキツイですよ。
でも、やめたらやめたで、値動きが常に頭に入っているから、もうけ損なうことが損したのと同じ気分になっちゃうんですね。
可能性が目の前にあるのに無視するのは損するのと同じ。
未練が残るのがイヤだから、惰性で延々と続けているだけなんです。
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部屋に閉じこもって株やっているだけで、世間のことは全然分かっていません。
人生経験が何百倍も豊富な人たちにアドバイスするなんて、おこがましいですよ。
金があるというだけで、自分にそんな価値はありません。