「月刊 CIRCUS サーカス」2006 年 10 月号

  • 資産は今 150 億円くらいです。
    今回の下げ相場自体は 2 ~ 3 銘柄に投資を絞ったり、逆張り投資をして乗り切りました。
    総合すると 15 億円くらいプラスですね。
  • 今回損してしまった投資家の人たちはきっと、下げ相場を知らなかっただけだと思う。
    今の下げはそんなに大したものではないから、いい授業料だったと思えばいい。
    損しないと分からないこともあるし、初めに授業料を払うようになるのが当たり前なんで。
    あの上げ相場自体が異常だったんです。
    しばらくもう来ないと思う。
    税金も上がりますしね。
  • それにこれくらいで済んでよかったですよ。
    僕が株を始めた 2001 ~ 2002 年なんてこんなもんじゃなかった。
    下がるのが当たり前で、ただつらい相場でした。
  • 今、初心者がすべき投資スタイルですか?
    逆張りは結構難しい手法なので、やはり損切りの徹底に尽きると思う。
    特別な手法なんて、別にないんですよ。
  • そもそも株を始めたのは、NHK スペシャル「マネー革命」を見たのがキッカケです。
    あとネット証券が登場して手数料自由化で安くなったし、学生でヒマだったし、銀行も利子低いし。
    でもこれで食っていこうとか全然思ってなくて、ホント軽い気持ちでした。
  • この軽い気持ちというのが良かったのかもしれない。
    ファンドマネージャーの人とか、月にいくら必ず儲けなければいけないというノルマがあると思うんですが、その心理的負担はかなり大きいと思う。
    やはり株は余裕資金でやるべきなんですよ。
    「絶対負けられない」と気負って無理な売買を重ねるとどんどん損していく。
    市場はシビアですから。
    ちょっとでも変な取引をしてスキを見せると、すぐ食い物にされてしまう。
    プレッシャーが大きいとそうなりやすい。
  • 150 億円稼げたのは自分が特別優れているからじゃ全然ないんです。
    本当に時期が良かっただけ。
    普通なら慎重にすべき局面でもリスクをガンガンとっていたんで、むしろ下手なんですよ。
    儲けをそのままガンガン投資していったのと、相場の良さで複利的に資産を増やせただけだと思う。
  • 僕にとって株とは「仕事」です。
    もうやめたいと思うことは何回もありましたよ。
    100 回以上はある。
    だけど結局やめられない。
    だって 2 万円の損だったらバイトで取り返せるけど、2 億円損したら株でしか取り返せないですよ。
    ほかのことでは取り返せない。
    だからやめられないですね。