「FRIDAY フライデー」2009 年 1 月 9 - 16 日号
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('08 年)9 月のリーマンショック以降、レバレッジを効かせた投資が破綻し、信用収縮と株価下落がこれほど急激に加速していったことはかつてない。
自分は以前から現物主義だから、(実態の見えにくい)レバレッジ投資が縮小すること自体はどうでもいいんですよ。
ただ、今までの常識が通用しないから、直感で早めに損切りして、本当、紙一重で助かったことが何度もありました。
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自分は毎年、最悪の事態を想定します。
前提として、一番厳しい時の相場を想定して売買しないと、損切りが遅れちゃうから。
売りから入るのは、性格的に向かない。
短期的に“下げ過ぎ”だと判断したら買って、早めに利益を確定する。
それを繰り返しているにすぎないんです。
来年、日経平均が 6000 円を割っても、それ以上に下がると思えば買い場を待つし、1 万 3000 円台に乗せても、そこからまだまだ上に行くと思えば、上へついて行くだけです。
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'08 年 12 月現在、オバマ次期米大統領が正式就任する '09 年 1 月 20 日まで、今は経済政策への期待感もあって、NY 市場は予想以上に強いと思います。
ですが、実体経済の悪化がどこまで長引くかは見えない。
実際のところ、今後、オバマ新政権がどんな政策を実施し、日本にどんな影響があるか、わからないですね。
'09 年前半にオバマの金融危機への対処が期待された分、後半に失望感が膨らみ始めた時が心配です。
'01 年、日本で小泉政権発足時に、構造改革への期待感から株価がいったん戻ったものの、その後、ジワジワと下がっていったような展開になるかもしれない。
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日経平均は 5800 円~ 1 万 2000 円の予想レンジかな。
米ドル円相場は、1 ドル = 68 円~ 100 円くらいを想定しています。
世間では、不況や円高がプラスに作用する『生活防衛銘柄』に買いが集まってますが、上値はたかが知れている。
短期なら狙うけど、あんまり興味ないです。
今一番興味があるのは、自動車株など、景気減速で叩き売られている銘柄です。
拾っていくチャンスでもある。
ここからもっと下がってくれたら嬉しいかな。
自分的にはリバウンドを狙えるから、面白い。
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そろそろ短期売買だけでなく、長期投資に取り組む時期かなとも思っているんです。
どうせ長期投資するなら、2 倍程度じゃなく、5 ~ 10 倍程度まで大きく化ける銘柄を狙いたいんですよ。
もし日経平均が 5800 円になったら、自動車の低位大型株の一角なんか、長期保有を前提に狙ってもいいかもしれませんね。
悪い時はとことん悪くなるけど、潜在能力があって、景気が回復すればすぐ収益で恩恵を受ける実力のある企業。
歴史があって、倒産リスクが少なくて、チャートの裏付けが数十年間以上取れて、流動性が十分にある銘柄がいいんです。
自動車株で言うと、トヨタやホンダのような大手ではなく、マツダ、日野自動車のような 100 円台の低位株が手がけやすいと思っています。
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米国株を見ていると、安い銘柄が多いのでつい買いたくなってしまう。
米国株投資から撤退したわけではなく、今も銘柄ウオッチは続けています。
自分は日本株が上がったらすぐに売りたくなってしまうんで、気軽に売れない外国株のほうが、長期保有には向いてるかもしれない。
まだ動きの鈍い新興国にも、長期投資できる対象があるかもしれません。
実は、既に口座も開いて、目をつけている国はありますけど、どこかは秘密です。